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トレンドを見逃さないために

  • akirakurosawa
  • 2015年4月13日
  • 読了時間: 2分

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新しいファッションは、古い人から始まることもある。

先だって、大手アパレルメーカーのAさんと話していたら、ちょっと面白いネタを聞きました。

若い人には、ピンとこないと思うけど、「定年延長」。60歳になると、今までの会社のルールだと普通は「定年」になって、リタイアするわけですね。退職金というのをもらって、退職日には部のみんなから拍手と花束をもらって、長い間、お疲れさま!!となるわけです。ところが、この数年、いろんな会社で採用し始めているルールは、60歳を過ぎても、「本人が希望」すれば、65歳くらいまでは、会社員を辞めなくてもいいよ、働いていいよ、というもの。本人にとっては、まだお給料がもらえるし(減りますが)、好きな仕事や仲間との関係を継続できるし、会社から見れば、長年の貴重なスキルを活かせるというメリットがあるわけです。

ま、話はここからなのですが、そのAさんいわく、「うちの部にも定年延長の方がいるんですけれど、ファッションがすごく自由になったんですよ」。ふむふむ。「ずっと、うちの部に10年はいる方で、なんにも以前と変わっていないんですけど、60歳になっただけで、すごくフレッシュに変身したんです」。少し分かる気がするのは、今までは60歳になると、社会的アウトサイダーになることが義務づけられていたのが、そうではないですからね。

「もちろん、サラリーマンですからジャケット着用ですけど、ノーネクタイだったり、シャツがカジュアルだったり、先日は、赤い色のベルトをしてきたり、と自分の個性がかもしだされていて、ちょっといいんです。人って、あんなに変わるものなんですかねぇ」。いまや、うちのファッションリーダーです(笑)、とも言っていました。

何にも変わっていないのに、大きな変化が起きる。本当に面白いな、ヒントがあるな、と感じたのです。ポイントは、本人の自らの意思で、次のステップを選んだ、ことだと思います。自分の主張なんですね。サラリーマン生活のなかで、ともすれば2の次にされてきた「自らの意思」。その根源的な欲望が、定年延長のチョイスの瞬間に生まれたのです。それがファッションの花を咲かせたというストーリー。

僕は、Aさんのおかげで、目からうろこ情報に接することができましたが、実際はこういうビジネスの新芽がたくさんあるのに、見逃しているようなケースが多いのではないしょうか。古い人からは新しいファッションなんか生まれるはずがないと思うのは、実は、とても古い考え方なのです。


 
 
 

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